いくつ知ってる? 日本ではあまり知られてない国いろいろ

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皆さんは世界にある国の名前をどれくらいご存知ですか?

世界には数多くの国が存在し、中には日本からアクセスしにくいなどの理由であまり知られていない国もありますし、もちろん、他国で日本を知らない国もあります。

マイナーな国というわけではなく、あくまで「日本ではあまり知られていない」であろう国ではないかという、著者の主観で選んだ国をご紹介。

知られざる文化の入り口になれば幸いと思います

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エスワティニ王国

Abacus Backpackers Mbabane Swaziland.jpg


Jacques – originally posted to Flickr as Abacus Backpackers Mbabane Swaziland
首都ムババーネ

エスワティニ王国は名前にもあるように絶対君主制国家で、南アフリカとモザンビークに囲まれたアフリカ大陸の内陸国ですが、パッと見は南アフリカ内部にある別の国という印象です。イギリス連邦加盟国のひとつです

1968年9月にイギリスより独立しました。独立当時の国名は「スワジ人の国」という意味でスワジランド王国と名付けられましたが、スワジ語と英語の混ざった名が国民に不評だったため、2018年にスワジ語のみで「スワジ人の場所」という意味のエスワティニとなりました

国王を国家元首とする君主国で、「アフリカ最後の古王国」と呼ばれるそうです

エスワティニ王国のそのほかの詳細

Bushman Paintings, Nsangwini, Eswatini


岩絵が見つかるなど人類の歴史に関わる発掘物も

アフリカ大陸では唯一、中国とは外交関係になく、同時に台湾と外交を持つ国で、日本はグレープフルーツの輸出の関係を持っています

2016年の時点で、エスワティニに滞在する日本人は14人おり、日本に滞在するエスティワニ人は16人となっています

小中高等学校に加えて大学も存在、識字率も87%と低くない数値です。ただ、エイズの蔓延や治安悪化による影響で平均寿命は男55歳・女59歳と大変低い、王族と国民の貧富の差が非常に激しい為アフリカ大陸でもっとも貧しい国の一つである等、大きな課題も抱えています

政治に関しては、一応上院と下院の議会がありますが、前述通り絶対君主制で、議員の1割は国王が選出できたり裁判官、首相、大臣などから、法律さえも国王によって決定、変更できるようになっており、事実上、国王の独裁の状態となっています

モーリタニア

Central mosque in Nouakchott.jpg


Александра Пугачевская (Alexandra Pugachevsky) – 投稿者自身による作品
ヌクアショット


モーリタニアはアフリカ大陸にある共和国です。アルジェリアやマリ、セネガルと国境を接しており、大西洋に面しています

国の全土がサハラ砂漠に位置していて、国土の90%以上が砂漠となっています。また、首都であるヌアクショットは殆どが海抜0メートルな為、温暖化による海面上昇によって町が浸水されています

モーリタニアの国そのものは温暖化の要因とされるものへの加担はありません。水不足に悩まされる一方で、洪水に悩まされる。モーリタニアはそんな国なのです

モーリタニアのそのほかの詳細

シンゲッティのクスール


CC 表示-継承 3.0 \ Wikipedia
世界遺産シンゲッティのクスール


現在モーリタニアに滞在する日本人は20人、日本に滞在するモーリタニア人は18名ほどとなっています

この滞在する日本人のうち、前野ウルド浩太郎氏はいわゆる蝗害(こうがい)の原因の1種であるサバクトビバッタによる防除技術の研究開発のためモーリタニアに滞在されています

モーリタニアではタコの漁業が盛んですが、これも日本人である中村正明氏が7年間漁業指導に貢献、日本の輸入タコのシェア1位にまでなりました

滞在する外国人以外はイスラム教徒なので純粋なモーリタニア人は全てイスラム教徒となります。そのため、酒類はありません。持ち込み可能ではありますが、税関への賄賂が必要と言われています

ウアダン、シンゲッティ、ティシット、ウアラタの古いクスールとバン・ダルガン国立公園という2つの世界遺産を持っています

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タジキスタン

Pamir Mountains, Tajikistan, 06-04-2008.jpg


De Irene2005 – originally posted to Flickr as Flying over Pamir Mountains
パミール高原。登山家達に「高原とは言えない、山脈だよ」と怒られた


タジキスタンは中央アジアに位置する共和国です。アフガニスタン、中国、キルギス、ウズベキスタン等と国境を接しています

旧ソビエトから独立した、割と新しめの国ですが、紀元前の遊牧民部族が移住し、独自の文化を作り上げるなど古くから文化は根付いてました

国土の90%は山岳地帯が占め、6~7000m級の山々が連なります。通称「世界の屋根」と呼ばれるパミール高原もタジキスタンにあります

独立と長い内戦のお陰で、発展が遅れましたが、徐々に豊かになりつつあるものの、国民は年間4万円で生活する等、中央アジアで最も貧困な国と言われています

半自給自足が成り立っており、食事などで困る方はそう多くない印象ですが、国の経済を支える収入の多くはロシアへの出稼ぎ労働者による仕送りに頼る等、不安定な状況にあります

タジキスタンのそのほかの詳細

Наврӯз дар ДМТ.jpg


By Шухрат СаъдиевOwn work
伝統的な衣装を着るタジク人


日本にはちゃんと大使館があり、タジキスタンにも日本大使館が設立されています。タジキスタンに滞在する日本人は36人、日本に滞在するタジキスタン人は220人以上。

首相や防衛大臣が外交で訪れるなど、政治関係も成り立っています。

大統領のラフモン氏による独裁政治となってはいるものの、イスラム教が多数だけどヒジャブではなく民族衣装にさせるなど異国の服を着させない、飲食店等の名前を母国語(タジク語)に制限する、ボクシングや格闘技などの暴力に通じるスポーツを禁止する、子供の名前に異国の言葉を使わせない等、他の独裁国家とは少し異なったベクトルにある印象です

カーボベルデ

Mindelo


By FranzfotoOwn work
第二の都市、ミンデロ


カーボベルデは北西アフリカの西沖合い、大西洋に浮かぶ島国の共和国です。10の島と8の小島で構成されていて、バルラヴェント諸島とソタヴェント諸島に区分けされます

もともとポルトガル領でしたが、現在は独立して一つの国家として成り立っています。降雨量が非常に少なく旱魃(かんばつ)に悩まされ、また小さな島の集合で成り立つ国である事から深刻な水不足となっている反面、降る時は一気に大量の雨が降るため土壌問題も同時に抱えています

しかしながら、美しい海やポルトガル、西インド諸島、アフリカ、ブラジルの音楽文化を融合した独特のカーボベルデ音楽を発展させる等、観光や文化によってここ最近は経済的に安定性を増しています

カーボベルデのそのほかの詳細

Cidade Velha - Pillory Square


By CayambeOwn work
世界遺産シダーデ・ヴェーリャ。奴隷貿易の重要な拠点だった


カーボベルデ人は本国よりも外国に離散する人の方が多く、カーボベルデ人のディアスポラと呼ばれ、多くの場合は水不足によるものだと言われているそうです

カーボベルデに在籍する日本人は今のところ0人、日本に滞在するカーボベルデ人は6人となっています

サンティアゴ島の歴史地区シダーデ・ヴェーリャという世界遺産も有しており、首都プライアから15kmとアクセスも比較的良いので大事な観光資源の一つとなっています

サントメ・プリンシペ

Equator Sao Tome.jpg


Por taken by Husonden:Image:Equator_São_Tomé.JPG
赤道ラインを示すランドマーク


サントメ・プリンシペはアフリカ大陸の赤道ギニアやカメルーン、ナイジェリアなどが囲むギニア湾に浮かぶサントメ島、プリンシペ島、およびその周辺の島々の国です

もともとは無人島でしたが1400年代にポルトガルが上陸、領地化してアフリカより奴隷を連れ、奴隷市場の中継地になっていましたが、カーネーション革命(ポルトガルの軍事クーデター)を機会に独立、1つの国となりました

ポルトガル領の時も独立後もカカオの生産に依存していますが、最近は価格低下や産出量の低迷により破綻寸前に状況で、世界は勿論、アフリカ内でも最貧国の1つとなっています。

サントメ・プリンシペのそのほかの詳細

São Tomé - Pico Cão Grande.jpg


Rui Almeida – originally posted to Flickr as São Tomé – Pico Cão Grande (2)
親指を立てたように細く長くそびえるカン・グランデ峰


サントメ・プリンシペに滞在する日本人は今のところ0人、日本に滞在するサントメ・プリンシペ人は1人となっています

赤道直下のサントメ・プリンシペ。オボ国立公園では密林が生い茂ります。またカン・グランデ峰という奇岩が見られ、ロッククライマーに人気のスポットだそう

他、ポルトガル領時代のプランテーション跡など観光資源もありますが、やはり経済を支えるほどのポテンシャルは持たない様で貧国問題はまだ続きそうです

グレナダ

カラフルな街並みの首都セントジョージズ


グレナダは中南米、カリブ海に浮かぶ立憲君主制国家で英連邦王国のひとつであり、イギリス連邦加盟の島国です。バルバドス、やトリニダード・トバゴとベネズエラなどに囲まれています

アメリカ史を学ばれてる方なら知ってる方もいらっしゃるかもしれませんが、グレナダ侵攻で名を知った方もいるかもしれませんね

独立して数十年の、まだ若い国です。グレナディーン諸島の一部の島々なども属した、数々の島の集合で成り立っています

中南米の国ですが、8割は昔ヨーロッパから連れてこられたアフリカの奴隷の子孫です

日本では一般的にあまり知られていない国ですが、北米や南米の国の方にとっては人気のリゾート地で航空券サービスのKAYAKでは世界で最も人気のビーチに選ばれた過去もあります

グレナダのそのほかの詳細

Approaching Carriacou.jpg


Par Lloyd Morgan
Uploaded on Wikimedia Commons by Lkcl_itFlickr
カリアク島はのんびり出来る人気のリゾート地


日本に滞在するグレナダ人は2人、グレナダに滞在する日本人は3人となっています。国旗ににもナツメグが描かれているように、ナツメグをはじめ様々な香辛料が生産され、スパイスアイランドとも呼ばれています

多くのスパイスを生産していますが、主な収入源は前述通りリゾート地なので観光業が盛んで、超大型のカリブ海クルーズ船も訪れます

中南米ならではの美しくカラフルな街と綺麗な海に癒されること間違いなしです。

ジブチ

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Par TykeTravail personnel
ジブチの街並み


ジブチは、「アフリカの角」と呼ばれるアフリカ大陸北東部に位置する共和制国家です。日本語ではジブチですが、もともとフランス領だったため、正式名称はレピュブリク・ドゥ・ヂブティというフランス語が用いられています。1977年に国民投票をもって独立、1つの国家となりました

アフリカにありますが、公用語はアラビア語ですしアラビア半島に近い場所にあり、更にアラブ連盟の加盟国であるため、中東に含まれる場合もあり、人口の9割以上はムスリムとなっています

エリトリア、エチオピア、ソマリアと国境を隔てており紅海に面した国で、周辺他国に比べ、アフリカ大陸内でも3番目に面積の少ない国土の狭い国となっています

ジブチのそのほかの詳細

The mountains near Dasbiyo.png


By Skilla1stOwn work
ジブチ北部のダスビヨ付近の山。地球上とは思えない光景


ジブチに滞在する日本人は32人、日本に滞在するジブチ人は11人となっています。

主な収入源はエリトリア独立によって港を失って内陸国となったエチオピアの貿易や、フランス軍や海賊に対応する各国軍の駐留による利益と、他国依存せざるを得ない状況にあります

観光は難しそうに思えますが、観光ガイドのLonely planet は「BEST IN TRAVEL 2018」の4位にジブチがランクイン、「火星のような砂漠」を楽しめる稀有な観光地として魅力を伝えています。実際、映画「猿の惑星」のロケでアッベ湖が使われました

国土の大半は砂漠か半砂漠で、「地球上で最も暑い地の1つ」といわれており夏の6月から8月には50℃を超えることもありますが、乾燥はしておらず、むしろ湿度80%の高湿地となっています

このような過酷な気候下にあり、農作物が育たず国土も小さいため鉱物資源も少なく、塩湖から取れる塩程度で主な産業もない典型的な中継貿易国家です。が、この気候を利用した地熱開発が取り組まれるなど将来の展望もあります

コモロ

Moroni harbour (2).jpg


By WoodlouseFlickr
首都のモロニ


コモロはマダガスカルとアフリカ大陸の間にある、インド洋に浮かぶ島々を束ねる島国です。尚、近隣にあるマヨット島はフランス領となっています

1975年にフランスから独立したものの頻繁にクーデターが発生しており、度重なる政治危機から経済発展が進まずにいる、一人あたり国民所得はわずか760ドルと現在においても世界最貧国の1つとなっています

主な産業は農業ですが、概ね自給農業となっており、主要輸出品はクローブやイランライン、バニラなどアロマオイル等に使用される香料となっています。他は海外に出ているコモロ人の仕送りに依存している一方、人口は増え続けているため近隣のマヨット島への不法移民が後を絶たない等、深刻な問題を抱えています

コモロのそのほかの詳細

Kwassa Kwassa.JPG


Par IkissaiTravail personnel
海は綺麗だけどこの船は観光用じゃなくてマヨット島へ密輸に行くための船


コモロに滞在する日本人は2人、日本に滞在するコモロ人は3人となっています

コモロでは何と言っても生きた化石と言われるシーラカンスが多く捕獲される国として一部の界隈で名が知られます。といっても深海魚というのもあって陸揚げされる時は絶命してしまっており、生きてる状態で陸では見られないそうです

海は綺麗ですが、観光地化されておらず特にみるところや観光客向けのサービスなども乏しいため、行く機会が非常に少ないせいもあって国名を知らない方も多い印象です

とはいえ、観光地ゼロという訳ではなく、ムツァムドゥの城塞やモスク、シーラカンスの剥製を見れる博物館などが存在します

まとめ

いくつの国をご存知でしょうか? 国名が知られてない国は多くは貧困な国である事が多く、政治情勢も不安定で、その事が更に観光客を遠ざけてしまうなど悪循環になってるケースも少なくありません

ですが、書いてきたように日本人もわずかながら生活している方がいるので観光できないというわけでもありません

未知の世界は危険が伴いますが同時に見たことのない情報を私たちに提供してくれもします

興味がわいたけど行けない、というなら寄付という形もあります。この記事が何かのきっかけになれば幸いです

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