世界にはオーパーツと呼ばれるものが存在します。out-of-place artifactsの頭文字をとって「OOPARTS=オーパーツ」と呼ばれるもので、発見された場所や時代とはまったくそぐわないとされるものを指します
オーパーツにも様々あって、発見されて騒ぎになったあとで作為的に作られたものと判明した模造品、「見える」というだけで実際は別ではないかという解釈の相違、どう考えても謎な「真のオーパーツ」、実は自然の環境で出来るものである事が後で判明したものなどなど
そんな中、著者が気になっているオーパーツをまとめてみました
オーパーツに関しての注意
あくまで科学的エビデンスが取れていないものであって、確定的な情報ではない点にご注意ください
アンティキティラ島の機械
(Photo by Marsyas)
ギリシャのペロポネソス半島とクレタ島との間に所在する地中海上の島、アンティキティラ島近海の沈没船から発見された古代ギリシア時代の遺物
天体運行を計算するため作られた歯車式機械との説があります。回収されてから数十年、この機械の重要性に気が付く科学者がいなかったそう
制作時期は紀元前150~100年と考えられており、同様の技術を使った工芸品は、1000年後まで現れることはありませんでした
説明のつかない、異常なアーティファクトとして位置づけられています
黄金スペースシャトル
(Photo by Santandergrl)
コロンビアの古代遺跡から発掘された、飛行機や宇宙往還機のような黄金細工。黄金シャトルや黄金ジェットとも呼ばれています
シヌー文化(紀元500年~800年)時代のものという説と、更に古いプレ・インカ文明のものという説があるそうです
航空力学の理にかなった形状をしてると言及した科学者がいる一方で、古来から現地の魚や鳥をモチーフにした造形物を作る文化が中南米にはあり、黄金シャトルも魚や鳥をモチーフにしたものであると考えれば航空力学の理にかなった形状しているのは当然、という冷静な見方もあります
コロンビアの首都ボゴタにある、国立銀行付属黄金博物館に展示されています
ヴォイニッチ手稿
不明 – Beinecke Rare Book & Manuscript Library, Yale University ([1])
1912年にイタリアで発見された写本です。未解読の文字と見たことのない奇妙な絵が約240ページの羊皮紙にわたって記され、描かれています
言語に関しては多くの歴史研究者や言語学者による解読が何度も行われているものの解明には至っていません
かといって、言語学の統計的手法で解析した結果、でたらめな文字列ではなく、自然言語か人工言語のように確かな意味を持つ文章列であると判断されているため謎は深まっています
炭素法によって手稿に使用されている羊皮紙は1404年~1438年頃に作られたとされていますが執筆時期は分かっていません
ウィニペソーキー湖のミステリー・ストーン
Photo by John Phelan
アメリカのニューハンプシャー州にあるウィニペソーキー湖畔で見つかった石です。1872年に湖畔で柵の設置作業中に作業員によって穴の中から発見され、雇用主によって保管されていました
現在は雇用主の死後にニューハンプシャー歴史博物館に寄贈され、展示されています
表面には人の顔やトウモロコシ、アメリカ先住民の円錐型テントや渦巻き、円、デバイダー(コンパスのようなもの)、そのほか意味不明なオブジェクトなど9個が描かれています。何より謎とされるのは頭頂部と底部に開けられた1~2mm程度の小さな穴。このサイズの穴をあけるには現代の技術でも特殊な金属ドリル等でなければ不可能とされています
発見当初は先住民の契約記念物のようなものではないかと言われていましたが、寄贈先の博物館ではサンダーストーン(落雷の痕跡を留めた水晶のこと)との見解を示しています
この謎の石は金属器を使わなくては造りえない造形ですが作られたとされる時期にアメリカ大陸には金属製の工具は存在していなかった、石から読み取れる数字と地球や太陽の大きさと比率が一致する、当時は文字の概念がこの地域にはなかった等、謎が多いそうです
デンデラの電球
Photo by Twthmoses
デンデラの電球はエジプト、ルクソール付近のデンデラ村にあるハトホル神殿のレリーフの一部です
描かれた壁画には紀元前に建築された当時にはあり得なかった電球のようなものが。フィラメントやコードなど、当時には存在しえないものが描かれています
現地でよく見るとソケット部分は蓮、フィラメントに見えるのは蛇で、目などもちゃんと描かれています
あくまで電球に見えるだけ、というのが現在の通説ではありますが、もし当時電球を見ていた当時の人が蛇だと勘違いして描いたのかも、なんて考えるとちょっとロマンを感じますね(笑)
以下の記事でも書きました
コスタリカの石球
Photo by Rodtico21
1930年代の初め、コスタリカの密林で発見された石の球体で、200個以上発見されています。石球を含め遺跡4箇所が世界遺産リストにも登録
製作年代や目的は不明ですが、西暦300~800年頃のディキス石器文化が有力視されているそうです
石球の配置には規則性があり、星座など天体を表してる説もあったのですが、盗難にあったり黄金が詰まっているという噂が流れて破壊されたりしたため、正確な配置は分からなくなってしまいました
近年の調査で球体の表面に彫刻が残っているものが発見され、彫られた線が星座の図形を現しているという説が提唱されています
一応、当時の技術でも石の球体を作る事が科学的に立証されてはいますが、石器時代に思いついて実行するというだけでもすごい事ですし、可能=その通りの方法で作っていたという証左になるわけでもないので十分オーパーツです!
アッシリアの水晶レンズ
Photo by user:geni
イラク北部ニーナワー県にある、古代アッシリアの重要な考古遺跡、ニムルドにある紀元前7世紀頃の墓から出土された水晶のレンズです
平凸レンズの形状をしており、焦点距離は12cmと、レンズとしての役割を果たしています
尚、視力を補う目的としての世界初のレンズはリーディングストーンといって、13世紀中頃にドイツで発見されたとされています
レンズとして作られたものなら歴史的な事ですが、アッシリアの水晶レンズは多くの不透明な青いガラス片の下から出土したという状況だったので象嵌に使用されたものという説が濃厚です。
つまり、偶然レンズになってしまった、という事です
褐炭の頭蓋骨(フライベルグ・スカル)
(画像が無かったため、他サイトよりSSにて引用掲載。出典:naver)
褐炭、褐鉄鉱石、磁鉄鉱石で構成される頭蓋骨の工芸品です。1500万年前に形成されたと推測される褐鉄鉱石の地層から見つかりました
何度も分析が行われた結果、一時は贋作という見解で落ち着いてましたが、技術が発展した1998年頃に改めてCTスキャンしたところ、頭蓋骨内部に樹木の年輪のような層がなされている事が分かりました
仮に贋作だとして、高熱の素材(褐炭の融点が110ー360度であるため)の薄膜を一枚ずつ重ねて作り上げたことになりますが、当時このような方法で制作された工芸品は存在しませんし、技術的に当時では不可能か、出来ても難しいものと思われます
他にも気になるオーパーツが沢山!
他にも恐竜の壁画やトルコの石ロケット、中国のクロムメッキの剣、バールベックの巨石など気になるオーパーツは沢山あるんですがキリが無いのでこのあたりで
新型コロナウイルスで旅行に行けない日が今後も伸びそうなので行けるようになった日の楽しみを今から貯蓄しておくというのも良いかもしれませんね