(Photo by Paula Santos)
ポルトガルでも古い歴史を持つ、首都リスボンに次ぐ第二の都市ポルト。人気のポートワイン(ポルトワイン)もここ、ポルトから産出されています。
このポルトの中でも、クレリゴス教会やポルト大聖堂、ポルサ宮など歴史的な建造物が集まる旧市街はポルト歴史地区として世界遺産に登録されました。
大西洋に続く美しいドウロ川に沿って形成される街並みは人々の心を魅了し、今もなお国内外で愛され続けています。
歴史地区というだけあって、街の観光スポットの多くは歴史に関する建築物などが大半です。
ポルトの歴史を知ろう
オイッ!たびどんですたい!
ポルトが出来たのは5世紀よりも前、ローマ時代の港町ポルトゥス・カレ。この周辺に成立した王国がポルトガル王国だったばい。14世紀から15世紀にかけての大航海時代には造船技術と豊富な知識で他国を圧倒するようになったちゃんね。このころ、ジョアン1世の子供であるエンリケ航海王子がモロッコの地中海側にある港町セウタを攻撃。これをきっかけに海外進出が始まったっちゃんね!この歴史がポルトガル史では重要とされていて、エンリケ王子のレリーフがいたるところに見られるばい。ポルト歴史地区ではこの歴史的な背景を知っておくと楽しさ倍増するばい!
ポルト歴史地区のオススメスポット
ポルトガルの歴史を感じる事の出来るポルト歴史地区。ここでは歴史に関わる観光スポットをお薦めとして挙げていきます。
まず、拠点となるのは恐らくリベルダーデ広場だと思います。サン・ベント駅の北側にあるのでまずはこちらを目指すと良いでしょう。
その前に、ポルトは足で歩くのも良いですが、効率化を目指すなら市バスや市電が便利です。これらを運行する会社、STCPはサン・ベント駅に案内所を設けていますので地図や時刻表を貰っておくと役に立つと思います。
クレリゴスの塔(クレリゴス教会)
クレリゴスの塔はポルトの街を一望できる市内で最も高い塔で、クレリゴス教会にあります。
17世紀にポルトに集った3つの慈善団体によって、聖職者支援の目的のためにするため、イタリア建築士のニッコロ・ナッソーニに依頼、建築されました。
典型的なバロック形式で、豪華で美しい装飾が施されています。ポルト歴史地区のシンボル的存在となっている場所でもあります。
段数は225段。少し大変ですが、ぜひ登って美しい街を眺めてみてください(大人:3€)
ボルサ宮
(Photo by Alvesgaspar)
徳川家の家紋「葵紋」が見つかったことでも日本で一部に知名度は高いかもしれないボルサ宮も歴史地区にあります。
建設は19世紀と、割と最近で、しかもまだ現役。過去は証券取引所として、現在は商工会議所に使用されています。ボルサは「株」という意味。
サン・ベント駅から徒歩10分程度で内部見学ツアーもあり。ここにもエンリケ王子のモニュメントを見る事が出来る他、中には様々な「間」があり、美術品などを見る事が出来ます。
外観だけでも見る価値はありますが、出来れば内部見学もしたいところ。時間があれば是非。
ポルト大聖堂
ポルト大聖堂は、ポルトガル国内でも最も重要なロマネスク様式建築の一つで、市内で最も古いとされる建築物です。
全体はロマネスク様式ですが、張り出し玄関はバロック様式、回廊はゴシック様式で作られるなど、異種建築様式の混合なのも注目。
回廊のアズレージョ(ポルトガルタイル)は必見の美しさ。2階の窓からはドウロ川やポルト市内を見渡せます。
アルマス礼拝堂
アルマス礼拝堂はアズレージョが大きく施されたポルト市内の礼拝堂です。リスボンではカルモ教会が有名ですが、ポルト市内ならココ。
陸路で来られた方は市庁舎前のリベルダーデ広場近くの主要鉄道駅サン・ベント駅にも見られたと思います。
アルマス礼拝堂では特に格別。青と白の美しいコントラストの宗教画に目を奪われる観光客が後を絶ちません。
アルマス礼拝堂はメトロのボリャン駅を出るとすぐ目に入ってきますのでアクセスも良好です。
ボリャオン市場
ボリャオン市場はアルマス礼拝堂から5分ほど歩いた場所にあります。同じく駅から近いので行きやすいメリットがあります。
100年の歴史を誇り、決して広くはない知識に多種多様な店舗が連なっていて、ポルトの生活や歴史に触れることができる場所です。
が、2020年完成をめどに、現在改修工事が行われています。日本の築地市場と同様の事が起きているので今までの市場とは別の顔になりそうです。
個人的には少し残念ですが、歩きやすく、お店も見つけやすくなるかもしれませんね。衛生面でも向上が期待できそうです。
レロ書店
(Photo by Alegna13)
レロ・エ・イルマオン(レロ書店)は、世界一美しい本屋と言われる本屋さんです。
1869年に創業し、1906年以来、現在の場所で営業を行っているなど、古い歴史を持っています。
かの人気ファンタジー、ハリーポッターに大きな印象を与えた事でも有名で、まさに魔法界に出てきそうな異世界空間は特にインスタグラマーに大人気。
セーラ・ド・ピラール修道院
セーラ・ド・ピラール修道院は同じくポルトでも主要観光地であるドン・ルイス1世橋のすぐ近くにあります。
この修道院とドン橋は世界遺産登録されているポルト歴史地区の構成資産で、とても重要な建築物です。過去には要塞の役目も果たしました。
現役の修道院のため、観光できる場所が限られるせいか、修道院自体は割と穴場の観光地となっています。
昼は修道院に上って絶景を、夜はライトアップされ美しい景観を楽しむ事が出来ます。
カイス・ダ・リベイラ
カイス・ダ・リベイラはドン橋の下、ドウロ川沿いに連なるオレンジ屋根のエリアです。
橋の上からは川と綺麗な街並みを、下に降りれば色とりどりの建物と、歴史とともに生きる地元住民の生活に触れることが出来ます。
ポルト大聖堂から近いので大聖堂に来たらドン橋とともにカイス・ダ・リベイラも散策されてみては。
因みに、対岸のヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアにはポートワインのワイナリーが並びます。お酒好きならこちらも是非。
サント・イルデフォンソ教会
サント・イルデフォンソ教会はサオベント駅からすぐの、アズレージョに覆われた美しい教会です。
ポルト大聖堂から、川とは反対側に進んだ先にあります。アズレージョは勿論、中のステンドグラスも必見。
ただし、イベント時は門が閉鎖されていて観光客は中に入れません。
サンタ・クララ教会
(Photo by António Amen)
サンタ・クララ教会は18世紀に建てられた、バロック様式建築を代表する教会です。
歴史は古く、1729年に改築作業が開始され、現在の姿となりました。
中に入れば見事な彫刻や、金箔を施した木工装飾を見る事が出来ます。
ポルト歴史地区への行き方
世界遺産ですし、勿論リスボン発の日帰りポルト歴史地区ツアーも存在します。何かと不安だったり、ポルトに宿泊予定が無いならツアーが良いでしょう。
宿泊予定だったり自由に行動したい場合は空路か陸路になります。空路ならポルト空港まで1時間程度、陸路なら列車で3時間ほどです。
列車ならサンタ・アポローニア駅からポルト行きの列車にのって、サン・ベント駅で下車。リベルダーデ広場付近に着く事が出来ます。
個人的にはせっかくの世界遺産ですし、観光地も豊富なので見て回る事をお勧めします。
エリア | ポルトガル リスボン |
交通例 | 成田⇒リスボン【経由 / 約15時間】 |
言語 | ポルトガル語 |
通貨 | ユーロ |
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