ウィーン中央墓地

オーストリアはウィーン郊外にあるウィーン中央墓地は１８７４年に設立。

緑が覆い茂る２００ヘクタール以上の広大な敷地に、歴史的な音楽家など多くの著名人・文化人が眠る区画があり、世界中の音楽ファンが献花に訪れています。

また、敷地内の並木道は映画「第３の男」の撮影に使われたことでも知られています。
(Photo By korom, korom)

楽聖特別区・第３２区A

第２門から、墓地中央に建つルエガー教会に向かってプラタナスの並木道を進むと、楽聖が眠る有名な第３２区Aにあたります。

モーツァルトの記念碑を中央に、左奥にベートーヴェンの墓、右奥にシューベルトの墓が位置しています。

ブラームス、ヨハン・シュトラウス親子、ヴォルフ、スッペの墓などもこの区画にあり、世界中の音楽ファンからの献花が添えられています。
(Photo By eürodäna)

■モーツァルト記念碑

(Photo By bestbib&tucker, wikimedia)
中央にあるのが、ハイドンやベートーヴェンと共にウィーン古典派３大巨匠の一人である、モーツァルト(1756－1791)の記念碑ばい。モーツァルトの遺骨は発見されていないので、ここにあるのは墓ではなく記念碑となっているっちゃんね。記念碑下部にモーツァルトの肖像、上部に竪琴を持った女性が見られるばい。ウィーンにて、３５歳で永眠。

■ベートーヴェンの墓

(Photo By muppetspanker, wikimedia)
モーツァルトの記念碑の左手にあるのが、ベートーヴェン(1770－1827)の墓ばい。墓石は彼が愛したメトロノームの形をしていて、中央には金色の竪琴がほどこされているばい。当初埋葬されたヴェーリング墓地（現シューベルト公園）から掘り起こされて、ここに眠っているっちゃんね。楽聖ベートーヴェンは、古典派の集大成かつロマン派の先駆者として、聴覚を失いながらも革命的な音楽を生み出し続けたばい。「諸君、喝采したまえ。喜劇は終わった」という言葉を残し、ウィーンにて５６歳で永眠。

■シューベルトの墓

(Photo By Ethan Prater, wikimedia)
シューベルト(1797－1828)は、「歌曲の王」と呼ばれるウィーン生粋の作曲家。ベートーヴェンを尊敬してやまず、死後はベートーヴェンの隣に葬ってほしいと希望していたシューベルト。その遺言の通り、ベートーヴェンの隣に眠っているっちゃんね。ベートーヴェンの墓同様、ヴェーリング墓地から中央墓地に移されたばい。ベートーヴェンが亡くなった翌年、ウィーンにて３１歳で永眠。

■ブラームスの墓

(Photo By muppetspanker, wikimedia)
シューベルトの墓の右手にあるのが、ブラームス(1833－1897)の墓ばい。じっと考えこんでいるようなお姿が印象的ばいね。ベートーヴェンの作風を継承し、バッハ、ベートーヴェンと並び、ドイツ音楽界の「３大Ｂ」と称されているばい。ウィーンにて、６３歳で永眠。

■ヨハン・シュトラウス一家の墓

(Photo By muppetspanker, Ethan Prater)
ブラームスのお隣には、「ワルツ王」と呼ばれたヨハン・シュトラウス２世(1825－1899)のお墓があるったい。彼が作曲した「美しく青きドナウ」はオーストリア第二の国歌ともいわれるほど有名っちゃんね。その父で「ワルツの父」とも呼ばれるヨハン・シュトラウス１世(1804－1849)のお墓もそばにあるばい。

■ヴォルフの墓とスッペの墓

(Photo By wikimedia, Ethan Prater)
ベートーヴェンの墓の奥に、作曲家であり音楽評論家であったフーゴ・ヴォルフ（1860年－1903年)の墓。左手に、オペレッタやその序曲で有名な音楽家フランツ・フォン・スッペ(1819－1895)のお墓もあるばい。

第０区

こにちは！たびっこです♪
たび丼が紹介した特別区の偉大な音楽家をはじめ、あらゆる著名人たちが大勢眠る中央墓地。
第０区にも、おなじみの偉人さんのお墓があるんだよ。
映画「アマデウス」でも有名な宮廷音楽家サリエリや、ピアノ練習曲でおなじみのチェルニーは、この第０区に眠っているの。たびっこも子供の頃、チェルニーの教則本にお世話になったんだ。チェルニーさんへのお花も用意しなきゃ！
(Photo By wikimedia)

アクセス

旧市街の南東部・ウィーン11区にある中央墓地へは、タクシーや市電（７１番）で。

市電は中心街から約30分、Zentralfriedhof 2. Tor（第２門）で下車、徒歩1分です。

第２門の詰め所で、日本語のガイドブックも販売されています。周囲にはお花屋さんもあります。(Photo By HERRUWE)