マーウォポルスカ南部の木造教会群

ポーランド
Photo by Marek and Ewa Wojciechowscy
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(Photo by Marek and Ewa Wojciechowscy)
ポーランドの南東部に位置するマーウォポルスカ地方。スロバキアに接するこの地域には、伝統的な木造建築が数多く残っています。

中でもマーウォポルスカ南部の木造教会群は歴史的にも大変貴重で2003年に世界遺産にも登録されました。

ゴシック様式の建築物ですが、素材は代替として木材が使われました。石やレンガで建てられたゴシック建築とは構造や全体像が異なる非常に珍しい教会です。

マーウォポルスカ木造教会群の基礎知識

チェシチ!たびどんですたい!
マーウォポルスカ木造教会群は中世ゴシックの木造カトリック教会としてはポーランド最古!それだけでなく、ヨーロッパに残されたゴシック建築の木造教会の中で最大級の規模ばい!

基本的に街中で見られることが多い教会は大きなプロジェクト故、様々なところから出資される為、予算が取れるので石造が基本ばってん、この木造教会は貴族のみの出資のため地元の大工によって丸太を巧みに使った工法で作られたもので、当時は富と権力を象徴するものだったそうたい。

こういった建造物は建築例は勿論、現存する数も少ないのでとても貴重たいね。世界遺産登録基準でもある「現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠」をクリアしてるばい!

外装だけじゃない!内装もすごい木造教会のデザイン

マーウォポルスカ木造教会群は特徴的な外装に目を奪われますが、実は内装もすごいんです!

最後の審判などの聖書の場面が壁や天井に美しい色彩で描かれていたり、彫刻や祭壇も鮮やかで神秘的な空間を演出しています。

ビナロヴァの大天使ミカエル教会では大変珍しい、木製の聖母子像やマーガレット像などを見る事が出来ます。

主な見どころ

マーウォポルスカ南部の木造教会群では特に6つの教会が見どころとなっています。

世界遺産として登録されているのは

  • ビナロヴァの大天使ミカエル聖堂
  • ブリズネの諸聖人聖堂
  • デンブノの大天使ミカエル聖堂
  • ハチュフの聖母被昇天と大天使ミカエルの聖堂
  • リプニツァの聖レオナルド聖堂
  • センコヴァの使徒聖ピリポと聖ヤコブの聖堂

の6か所ですが、他にオラフカの洗礼者聖ヨハネ聖堂やラホビツェの聖ペテロと聖パウロの聖堂、シャロバの大天使ミカエル聖堂なども見事な木造教会です。

時間があれば回ってみるのも良いかもしれませんが、ここでは6つのみ簡単にご紹介します

ビナロヴァの大天使ミカエル聖堂

Photo by Tomasz Bienias


(Photo by Tomasz Bienias)
クラクフから南東約120kmほど進むところにあるビナロヴァにはの大天使ミカエル教会があります。

16世紀初頭頃に建てられた木造教会。こちらは外観は勿論ですが内装の圧巻さに目を奪われます。

壁面は、バロック様式で描かれた聖書の場面が描かれており、14世紀に制作された木製の聖母子像や聖マーガレット等のレリーフもチェック。

教会前には、15世紀の鐘が吊るされている鐘楼があります。

↓公式Webサイト

Rzymskokatolicka Parafia Świętego Michała Archanioła w Binarowej
Rzymskokatolicka Parafia Świętego Michała Archanioła w Binarowej

ブリズネの諸聖人聖堂

Photo by Krzymill


(Photo by Krzymill)
ブリズネの諸聖人教会は、15世紀後半のゴシック様式の木造教会。現在までに何度かの増改築が行われてます。

内陣部分には16世紀中頃、ゴシック後期からルネサンス期に描かれた壁画が残されています。

身廊には、聖書にまつわる場面や聖人で壁をあますことなく埋め尽くされています。北側の壁には最後の審判も。

↓公式Webサイト

Parafia Rzymskokatolicka pw. Wszystkich Świętych w Bliznem
Oficjalna strona parafii pw. Wszystkich Świętych w Bliznem. Ogłoszenia, intencje, godziny Mszy Świętych, zwiedzanie zabytkowego kościoła w Bliznem

デンブノの大天使ミカエル聖堂

Photo by Ed88


(Photo by Ed88)
スロバキアの国境付近にあるデンブノの大天使ミカエル教会は、15世紀に建てられた木造教会。

こちらの教会は内部の装飾が特に素晴らしく、壁や天井には15~16世紀に描かれたユニークな図柄やモチーフは必見の美しさです。

また、ゴシック様式の3連祭壇や十字架、絵画や彫像等、美しい美術品も見る事が出来ます。

↓公式Webサイト

Parafia św. Michała Archanioła w Dębnie Podhalańskim

ハチュフの聖母被昇天と大天使ミカエルの聖堂

Photo by Lucekbb


(Photo by Lucekbb)
ハチュフの聖母被昇天と大天使ミカエル教会は、15世紀に建てられたポーランド最古の木造教会。

ゴシック様式の木造教会建築としてはヨーロッパ最大規模であり、多色装飾な内装は現存する同種の絵画ではヨーロッパ最古です。

悲しみの聖母像があることでも知られている貴重な教会です。

現在この教会に置かれている聖母像は複製で、実物は近隣の教会に移されています

↓公式Webサイト

Parafia Haczów – Sanktuarium Matki Bożej Bolesnej

リプニツァの聖レオナルド聖堂

Photo by Przykuta


(Photo by Przykuta)
聖レオナルド教会はリプニツァ・ムロヴァナにある15世紀後半に建設された木造教会。マウォポルスカの木造教会群の中でも古く貴重な木造建築とされています。

1997年に起きた洪水で被害を受けた関係で修復歴があります。内部は、15世紀末~18世紀の間に描かれた美しい絵画や壁画、彫刻を見る事が出来ます。

世界遺産である6つの木造教会の中で比較的アクセスしやすい為、時間の取れないスケジュールならこちらに絞るのも手です

↓公式Webサイト

– – Parafia św. Andrzeja Apostoła I Sanktuarium św. Szymona

センコヴァの使徒聖ピリポと聖ヤコブの聖堂


センコヴァの使徒聖フィリポと聖ヤコブ教会は16世紀前半に建設された木造教会。

建物全体を覆い尽くすように地面に向かう大きな三角屋根がユニークな教会です。

第1次世界大戦で大きな被害を受けてしまい、内部の装飾の多くもその時に失われてしまいました。

↓公式Webサイト

Strona główna - Parafia pw. Św. Józefa Oblubieńca NMP w Sękowej

ベストシーズンや各教会へのアクセスは?

治安も比較的よく、ヨーロッパの中では割と物価も安いとあって穴場的な人気の高いポーランド。ベストシーズンはやはり夏。6~8月あたりがベストです。春も良い気候ですが、まだ寒さが残ります。

各教会へのアクセスは基本的に同じく世界遺産でもあるクラクフ歴史地区から行くことになります。ポーランドの京都のような存在で街としても楽しめる為、ポーランド旅行に行くならマストな滞在先なので教会へ行くタイミングもあると思います。

ワルシャワからクラクフまでは電車で2時間半ほど。クラクフもポーランドの主要観光都市のひとつなのでアクセス方法は他にもあります。

ただ、クラクフから教会群への公共機関でのアクセスはやや難があるため、多くの場合はツアーに参加する事になります。

自身で回りたい場合はレンタカーとなります。外国での運転に自身が持てない場合はツアー一択となりそうです。

クラクフ発の日本語ツアーでも宿泊ホテルにピックアップして貰っても125ユーロ程度と、そこまで高くないので個人的にはツアーがオススメです。

エリアポーランド マーウォポルスカ
交通例成田⇒ワルシャワ⇒クラクフ⇒マーウォポルスカ
言語ポーランド語
通貨ユーロ
旅行代理店
合わせて持ちたい

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