(Photo by Diego Delso)
バルト三国はリトアニアの北部、シャウレイの北に位置する巡礼地に大量の十字架が立つ十字架の丘(リトアニア語でクリージュ・カァルナス)があります。
リトアニアの観光名所となっており、ユネスコの無形文化遺産に記載されています。数多くの十字架が一か所に集められている光景は他に類を見ません。
日本でリトアニアというと、偉人の杉原千畝氏が思い出されますが、十字架の丘は初めて耳にする方もいらっしゃるかもしれません。これからこの不思議な光景を作り出している十字架の丘の秘密を紐解いていきましょう!
十字架の丘って?
(Photo by Diego Delso)ラーバス!たびどんですたい!
おびただしい数の十字架が立ち、その十字架にも新しい十字架が次々と重ねられていく、巡礼地にもなったリトアニアの十字架の丘、なんとも圧巻な光景たいね。凄い光景だけど、きっかけは悲しい事件らしいばい・・最初に始めた人やタイミングは記録がないばってん、およそ1830年、ロシア領土下に置かれた際にカトリック信仰が脅威にさらされる事になったそうたい。
その際に起きたロシアに対する11月蜂起の後ではないかと考えられているそうたい。その後、様々な国の様々な巡礼者が訪れ、十字架を重ね、現在では5万はあるだろうと言われているばい。この十字はその反乱兵の家族が遺体の代わりに十字を立てたと考えられているっちゃんね
1993年9月には教皇ヨハネ・パウロ2世がこの丘を訪れて「ここが希望と平和、愛、そして犠牲者のための場所である」と宣言した事で訪れる巡礼者の数は加速したようです
悲しき歴史の背景が、十字架の丘にはあります。また、前述通り、教徒の方の巡礼地にもなっています。観光の際は、もろもろ配慮するようにしてください。
十字架の丘は世界遺産?無形遺産って?
(Photo by B. Villalba)十字架の丘で検索すると、「世界遺産の十字架の丘」という言葉が散見されますね。また、別のサイトでは無形遺産とも書かれます。実際はどういう立ち位置なんでしょうか?
結論から言いますと、十字架の丘は無形文化遺産で、世に言う「世界遺産」ではありません。某大手旅行代理店でも世界遺産と謳っていますが誤りです。リトアニアには4つの世界遺産がありますが、十字架の丘は世界遺産ではなく、同じユネスコが管理する無形文化遺産の一つとして登録されています
証拠やソースは?という方もいらっしゃると思いますので、ユネスコの公式Webサイトの世界遺産一覧のリンクを貼っておきます。こちらの「ヨーロッパ②」カテゴリにリトアニアは該当しますのでご覧ください
このリストになければ世界遺産ではない、という事になります
日本にも無形文化遺産はある?
では日本に同じように無形文化遺産はあるのでしょうか? 例えば最近話題になったのは「和食」です。こちらも無形文化遺産です。しつこいようですが「世界遺産」ではありません。他にも歌舞伎やなまはげ、和紙や雅楽も登録されています
こうしてみると、無形文化遺産が世界遺産ではない事が分かると思います
十字架の丘へのアクセスは?ツアーはある?
(Photo by Diego Delso)十字架の丘へのアクセスは、やや難しくなっています。まず、首都であるビリュニュスから直接行こうと思うと結構遠いので難しく、最寄の街のシャウレイまで移動し、更にバスかタクシーで、という形になります
リトアニアには他の人気の国ほど観光地が多くはありませんので十字架の丘も首都からツアーが出ています。お値段も手ごろな価格なので楽で確実なのは現地のツアーに申し込む事です
自力で行く場合は電車が良いと思います。ビリュニュス駅からシャウレイ駅までは1日8本ほど出ており、2時間ほどで到着します。窓口は英語も通じますし、クレジットカードにも対応、WIFIもありますので迷っても安心です
シャウレイからバスで十字架の丘に向かいます。バスターミナルまで徒歩で10分ほど歩き、ドマンタイ(十字架の丘の停車地)に向かいます。料金はバス内で支払います。
タクシーで行く場合はそのまま告げればOKですが、帰りに拾える可能性は低いのでバスで帰る事を想定するか、最初からバスで行く方が確実でしょう
注意!最終バスは終わるのが早い
(Photo by Mindaugas Macaitis)前述したように十字架の丘はドマンタイというバス停留所を利用するのですが、こちらは割と早い時間にバスが終わってしまいます。曜日によって多少異なるのですが、最終バスは夕方5時頃だと思っておいた方が良いでしょう。
理想、というか必ず確認して頂きたい事として、ドマンタイに着いた時点で帰りのバスの時刻を確認してください。最終バスの時間は曜日によって異なる可能性もあるので2本前くらいが最終バスだと思っておいた方が良さそうです。写真のように夜までいると帰れませんし、非常に危険です。
エリア | リトアニア北部・シャウレイ |
交通例 | 成田⇒ビリュニュス⇒シャウレイ⇒ドマンタイ |
言語 | リトアニア語・英語 |
通貨 | ユーロ |
旅行代理店 | |
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